こんにちはりずです(*‘∀‘)
今回は前回の「三点透視で背景を描く【前編】」の続きになります。
ビルの描き込みから仕上げまで解説していきますので少しでも参考になったら嬉しいです。
では早速やっていきましょう!
前編を読まれてない方はこちらからどうぞ↓
距離感を意識する
さて、描き始める前に意識しておきたいのが距離感です。
自分なりでよいのでイラストの中でどこまでが近景でどこからが遠景なのかなど考えて描くようにしていきましょう!
ちなみに私は遠景・中景・近景・一番手前といった感じで分けて描いています。

なので先にレイヤーがごちゃごちゃする前にこんな感じでフォルダ分けちゃっていますね(*‘∀‘)

この辺のフォルダー分けはしてもしなくても自分がわかってればいいと思います!
※データを提出しない場合に限る
個人的にこの遠景~近景までの認識は大事だと思っています。
というのも、近くのモノは細かい部分まで見えて、遠くのモノは細かい部分までは見えないですよね。
なので、距離によって描き込みの情報量を調整する必要があるということです。
背景を描いていてイマイチ遠近感が出ないなーと思われる人は遠くのモノは近くのモノより描き込みを抑えるなどして距離感を意識してメリハリをつけてみましょう!
なんでも描き込めばいいってわけじゃないってことですね(*‘∀‘)
建物を描く時のポイント
次にビルなどの建物を描く時のポイントですがまずは暗い面と明るい面はどこになるかを決めてから塗っていくのがいいと思います。
立方体は光の当たり方で下の画像のように面ごとに明るさが変わります、なので面ごとに明るさを分けることを意識してください。

面ごとの明るさを分けた上で質感などを入れてあげると下の画像のように一気に立体感が出せます(*‘∀‘)

また、建物を描く時はキレイなグラデーションではなく上の画像の立方体みたいな感じでちょっとムラを残すような塗り方をするとそれっぽく見えたりします。
少し話が逸れましたが今お話ししたことを元に面ごとの明るさを考えつつ塗り進めていきます。
下塗り
では下塗りをしていきましょう!
レイヤーを遠~近距離ごとに分けつつ、光源を元にビルの明るい面・暗い面がどこになるかを考えながら塗って全体のバランスを見ていきます。
※基本的にクリップスタジオのパース定規を使って描いていきます。

パース定規を使うと塗る時もパースに沿って下の動画のような感じで塗れるので便利です(*‘∀‘)
こんな感じで塗りムラを敢えて残すような感じで塗っていきます。
距離ごとにレイヤーを分けるのは忘れずに!

下塗りはだいたいこんなところですね!
ここから描き込みを始めていきます。
あと使うブラシに関してはクリスタ標準の不透明水彩、濃い水彩ブラシで十分ですが平筆系のブラシがあると建物を塗る時は便利かなと思います。
ビルの描き方
さて、ここでビルの描き方を簡単に解説しておきたいと思います。
ビルってどう描けばいいんだ!というと基本的に立方体に縦と横に線を引いていけばOKです(`・ω・´)
急造の画像なので雑にはなりますが立方体の下塗りの上に新規レイヤーを作ってこんな感じに線を引きます。
※ここでもパース定規を使うと便利です。




この辺はレイヤー分けておくと修正作業やら消す作業も減ると思いますが私はレイヤーが増えると面倒なタイプでもあるのであまりレイヤー分けしてません(*‘∀‘)←


ちなみに私はだいたい濃い水彩ブラシとかで描いてますが形を整えたりとかカッチリした線を引きたい時は鉛筆ブラシとかもたまに使っています。
雑な一例にはなりましたが基本的には上記の描き方の応用でビルを描き込んでいっています。
近景の描き込み
下塗りが終わったら前述した描き方でまずは近景を描いていきます。
描き込み量的にはここが一番多くなり、ここの描き込みを元に中景・遠景の情報量を調整していきます。
また下描きの段階でビルの細かい形を決めていなかったのでこの段階でビルの画像などの資料を見つつ自分なりに形を決めて描き込んでいきます。

ちょっとこのままだと暗すぎるなと思ったので新規レイヤー作成し合成モードをオーバーレイにしてエアブラシツールで明るい色を加えたりしながら描き進めていきます。

ビルの屋上は空調設備の室外ユニット、窓掃除用のレール、受水槽などビルごとに色々な設備があります。
なのでイラストにもその辺を描いてあげるとリアリティが増してそれっぽく見えます。
簡単な四角い箱のシルエットなどを描いて線を引くだけでも下の画像のようにそれっぽくなりますので余裕があればやってみてください。

ちなみに屋上に何もない下描き見ていただければわかる通り、割と適当に描いてます。

あ!適当とはいえビルの屋上の資料はちゃんと見ながら描いてはいますよ(; ・`д・´)
描いた事のないモノを描く時は必ず資料を見ながら描くようにしましょう!

屋上の設備を描いたら後は新規レイヤーを加算(発光)にして、残業させられてるフロアの窓にエアブラシツールで光を適当に灯していきます。
ついでにビルの隅に航空灯の赤い光も描いておきます。

近景はこの辺まで描き込んでとりあえず終了です。
尚、最終的に一番手前のビルを表示すると描き込んだ部分の大半が隠れてしまうのでここまで描く必要はなかった気がしますが、いつか差分描きたくなった時に使うかもしれませんので!(; ・`д・´)
中景の描き込み
中景…今思うと遠景な気もしなくもないですが、それはそれとして近景よりも情報量を抑えるため、面ごとの明暗と線だけで描いてます。

※一部タイムラプスから画像拾ってるのでちょっと粗いです

また線の色に関しては建物のフチに光が当たってるイメージで水色寄りの白を濃い水彩ブラシでブラシサイズを小さくして使ってます。
ちなみに私が水彩ブラシを多用するのは筆圧で濃度調整ができるので馴染ませやすいからです(*‘∀‘)
それと中景や遠景を描く時の注意点をあげると、描き込みは少な目でいい=雑でいいというわけではないのでビル1棟1棟の形はしっかりとイメージしながら描いていってあげましょう!

特に決まりはないですが近景のビルを表示してバランスを見ながら塗っていくといいと思います。

こんな感じに描き込めたら中景は完成です。
遠景の描き込み
遠景はほぼシルエットだけでビルっぽく見えるようにしていきます。
下の画像のように立方体…長さ的には直方体を意識しながら明るい面と暗い面を塗っていきます。

光ってる感じがほしいので新規レイヤーで合成モードをスクリーンにしてエアブラシで青緑系の色味を追加します。

ちょっと色味が気に食わなかったのでさらに新規レイヤーを作り、合成モードを覆い焼き発光にして青味を増します。

軽く航空灯的な光を適当に追加して遠景は完成です。
一番手前のビルの描き込み
次は一番手前のビルの描き込みについてです。

これといって特別なことはしておらず、下塗りを丁寧に仕上げていってるだけですね。
ビルの外壁のパネルの画像を見ながらイメージを固め描いていきます。

パネル的なモノは溝をパッキリ描いてエッジにハイライトを入れてあげると立体感が出てそれっぽく見えます。

手前のビルにはキャラが座るのと見せたい部分は近景のビルの方なので、これで手前のビルはひとまず完成としてます。
仕上げ
さて、ここまで描いてきたモノを表示すると下の画像のような感じになります。

これで完成という事にしてもいいのですが、ちょっとまだ印象が弱い気がしたので新規レイヤーの合成モードを覆い焼き(発光)にしてエアブラシツールで中景~遠景のあたりを青く塗ります。

最後にもう少し全体を締めたいのでレイヤーメニューから新規色調補正レイヤーで明るさ・コントラストを調整してあげます。

完成がこちら↓

仕上げ前と比較するとこんな感じですね。
←仕上げ前 仕上げ後→

この色調補正レイヤーによる補正では全体の明るさを-5コントラスト+5にしています。
少し数字をいじっただけですがこれだけでもだいぶ印象が変わりますよね(*‘∀‘)
この辺は完全に個人の匙加減でそもそも必要なければやらなくていいことなので自分の中でしっくりくる感じやっていきましょう。
というわけで解説は以上になります。
最後におまけでタイムラプスを貼っておきます。
タイムラプス
解説とは描いてる順番が多々違いますが描く時に考えてることは解説の通りです。
それと定期的に手前のビルなどを表示してるのは全体のバランスを確認しながら描いてる為ですね(*‘∀‘)
というわけで、久々に背景のメイキング的な記事を前編・後編と書いてみましたがいかがでしたでしょうか?
よかったらお気軽に感想とかコメントいただけたりすると嬉しいです!
それではだいぶ長い記事になってしまいましたが最後まで読んでいただきありがとうございました(`・ω・´)ゞ
いつになるかわかりませんがまた次の記事で!

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